2026年09月20日
外壁塗装の塗料はどう選ぶ?「おすすめ」だけで決めてほしくない理由
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外壁塗装の見積もりを比較していると、
「同じメーカーの同じ塗料なら、どの業者に頼んでも同じなのでは?」
と思うことがあるかもしれません。
見積書には塗料の商品名が書かれ、「下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り」と説明される。
そこまで同じなら、工事内容も同じように見えます。
しかし、実際の塗装工事は、同じ塗料を使えばどの業者が施工しても同じになるわけではありません。
塗料の商品名だけでは見えない部分に、塗装工事では大切なことがあります。
今回は、普段から外壁塗装をしている職人の立場から、塗料の商品名や塗り回数だけでは分からない部分についてお話しします。
目次
私たちが塗装するときは、単純に「この塗料を壁に塗ればいい」と考えているわけではありません。
その場所に、なぜその材料を使うのか。
何を目的として施工するのか。
そのために、何を重視して施工するのか。
こうしたことを考えながら工事を進めています。
同じメーカーの同じ商品を使ったとしても、施工する側がこうしたことをどこまで理解しているかによって、実際の工事内容まで同じになるとは限りません。
だからこそ、外壁塗装を比較するときに「どの塗料を使うのか」だけを見るのは、私たちはおすすめしていません。
見積書に、
「○○という塗料を使用します」
「3回塗りで施工します」
と書かれていれば、一つの確認材料にはなります。
ただ、それだけで実際の施工内容まで確認できるわけではありません。
塗料の商品名や塗り回数は、言葉や見積書に記載することができます。
だから私たちが大切だと考えているのは、書かれている施工内容について、業者がお客様へきちんと説明し、確認してもらえる体制になっているかということです。
A’sではそのために、施工内容を管理し、職人へ教育する体制を整えています。
具体的な管理方法についてはここでは公開しませんが、これから塗装業者を選ぶ方には、塗料の商品名だけでなく「その工事をどのように管理している業者なのか」というところまで見てほしいと思っています。
外壁塗装というと、どうしても最後に塗る塗料へ目が向きます。
「シリコンにするか」
「フッ素にするか」
「無機塗料にするか」
もちろん、上塗りに何を使用するかも大切です。
ただ、私たちが特に大切にしているのは、その前に行う下地処理と下塗りです。
塗装する下地の状態に応じた処理が十分でなかった場合、後の塗膜の剥がれなどにつながることがあります。
塗料メーカーの日本ペイントも、汚れや異物、劣化した塗膜を残したまま塗装すると十分な付着性を確保しにくくなり、剥がれや仕上がり不良の原因になると説明しています。また、製品によっては下地処理が不十分な場合に塗膜剥離の原因になることも明記されています。
下塗りについても同様です。
エスケー化研は、下塗材・下地調整塗材について、下地の状態を整え、仕上塗材と下地の密着性を得るために重要な役割を担うものと説明しています。
具体的に「この外壁なら、この下塗り材を使う」といった材料選定の方法は、この記事では扱いません。
もう一つ知っておいてほしいのが、塗料は「壁に色が付くまで塗ればいい」というものではないことです。
塗料メーカーは製品ごとに、施工時の標準使用量や標準塗坪などを示しています。
たとえば日本ペイントは「標準使用量」について、所定の塗膜性能を発揮するための適切な塗布量の目安と説明しています。実際の製品情報でも、1㎡・1回あたりの使用量や、1缶で塗装できる標準的な面積が示されています。
もちろん、実際の使用量は下地の状態や形状、施工条件などによって変わる場合があります。メーカー側もその点を明記しています。
ここが、塗装業者を選ぶときに難しいところだと思います。
塗装が終わった直後は、見た目がきれいに仕上がっていることが多いものです。
色も新しくなり、汚れていた外壁も見違えるようになります。
そのため、完成した直後の見た目だけを見て、
「この工事は良かった」
「こちらの業者の方が施工が良かった」
と一般のお客様が比較するのは簡単ではありません。
下地の状態に応じた処理が十分でなかったり、使用する下塗りなどが下地に適していなかったりした場合でも、必ず施工直後に問題が見えるとは限りません。
私たちが怖いと思うのは、問題に気づくのが数年後になることがあることです。
私たちは日々塗装工事をしているからこそ、完成した瞬間だけではなく、その後の状態まで考えて施工することを大切にしています。
外壁塗装では、どの塗料を使うかも当然大切です。
しかし、
「有名メーカーだから」
「高耐久の塗料だから」
「3回塗りと書いてあるから」
それだけで工事そのものの内容まで同じになるわけではありません。
どのような考えで施工するのか。
下地処理や下塗りをどう考えているのか。
メーカーが示している仕様を踏まえて施工を管理しているのか。
そして、自分たちが行う工事についてお客様へきちんと説明できるのか。
塗料の商品名を比較するときには、その塗料を**「誰が、どのような考えで施工するのか」**にも目を向けてみてください。
外壁塗装は専門的な言葉も多く、初めて工事をする方が見積書だけを見て施工内容まで判断するのは簡単ではありません。
A’sでは、こうした外壁塗装のことを一般の方にも知っていただくための勉強会を行っています。
工事の契約を取るための営業を目的とした場ではなく、これから塗装を考える方に、まず塗装について知ってもらうための勉強会です。
「見積もりを取ったけれど、何を比べればいいのか分からない」
「塗料の商品名を見ても、何が違うのか分からない」
「業者を決める前に、もう少し塗装について知っておきたい」
そんな段階でも構いません。